【ネットショップ業界の闇と光 1】売れないネットショップの闇の正体

日本のネットショップ業界におけるネットショップの数

みなさん こんにちは 中山です。

今日はみなさんがあまり知ることがない、ネットショップ業界の『闇と光』についてお話をさせていただきたいと思います。

私はこれまで15年以上のネットショップ経験がありますが、15年もこの業界にいると私にとって当たり前のことであっても、これからネットショップを始めようとする方や、この業界のことをご存じない方にとっては驚くようなことが多々あるかと思います。

特に、これからネットショップで起業しようとお考えの方や、ネットショップで新規事業を立ち上げようとお考えの方は業界知識がないと突然の出来事に対して準備ができていないため、今後のビジネスにおいて甚大なダメージを追ってしまう可能性すらあるお話です。

ネットショップだけに限らず自分がこれからビジネスを行う業界のことを正しく知っておくことで、事前に準備して不測の事態に備えるだけでなく、そんな事態が起こった時でも冷静に対処、対応ができます。

闇と聞くとちょっと怖い感じがするかもしれませんが、起業家、経営者の方だからこそ想定しうるリスクには敏感に察知していただき、迅速かつ適切な対応を取っていただきたいと思っています。

今日は、ネットショップ業界歴16年の私がネットショップ業界の真実について語ります。

 

日本のネットショップの数

まず、みなさんに一番初めに知っておいていただきたい数字があります

270万

これはいったい、何の数字だと思いますか?

察しのいい方であればお分かりかと思いますが、2019年時点での日本国内に存在するネットショップの数です。

270万ですよ!
私が住む愛知県の名古屋市民でも230万人ですよ!

今は、名古屋市民全員がネットショップを持っている、みたいな数字です。
異常なほどのネットショップが存在している、というわけです。

この中にみなさんが飛び込んだとしても、お客様にあなたのネットショップを見つけてもらうことができると思いますか?

相当、ハードル高いですよね。
今やネットショップはこんな状況というわけです。

余談となりますが、日本でたくさんあるものというとこのようなものがあります。

日本にたくさんあるもの
  • コンビニ 約6万店舗
  • 神社 約8.8万社
  • 歯科医院 約10.5万

これと比較して、ネットショップは270店舗。ネットショップは私たちの目の前に存在しないからその多さがわかりませんが、ぶっちぎりの桁違いの多さです。

 

ネットショップ業界の構造

では次に、270万店舗の内訳を見ていきたいと思います。
こちらは2019年時点でのサービス別出店者の割合の円グラフとなります。

ネットショップのサービス別出店者

ネットショップのサービス別出店者

 

270万のうち、42%が『モール』となっています。

モールというのは、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングといった出店者をまとめているサービスになります。

この中で楽天市場の出店者数は約4.7万、Amazonが約17万、Yahoo!ショッピングが78万と、すでに100万店舗がモールに出店しています。

そして、インスタントECというのは、BASEやSTORESといったすぐにネットショップが始められるサービスで、すでに全体の51%=130万店舗以上が存在していることになります。

インスタントECだけで、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングを合わせた総出店者数を超えているのを見ると、業界における影響力の大きさがわかると思います。

では、なぜこのような血で血を洗うような過当競争の業界になったのか、という経緯についてお話させていただきます。

 

ネットショップが増えた3つの理由

1.Yahoo!ショッピングによる無料化

ある出来事が起こるまでは、ネットショップ業界は、楽天市場とAmazonの二大巨頭による寡占状態となっていました。

しかし、2013年に、ある企業の驚きの一言で、ネットショップ業界がひっくり返りました!
それが、Yahoo!ショッピング、通称ヤフショの月額利用料、システム利用料の完全無料化です!

Yahoo!ショッピングによる無料化

Yahoo!ショッピングによる無料化

それまでは、ネットショップを出店する時には、楽天やYahoo!ショッピングにもお金を払うことで、彼らの軒先を借りてビジネスを行うことが慣例となっていました。

それをYahoo!が『無料にします!』って言ったものだから、ネットショップをやっていなかった人たちも我先にと出店申請を始めました。

それからしばらくの間はYahoo!ショッピングの出店審査に何か月も待たされる人まで出てきました。

その結果、2019年時点ではYahoo!ショッピングの出店者数は78万店舗と最大の出店者を抱えるポータルサイトなり、Amazonが約18万店舗、楽天が約5万店舗と日本3大ECモールだけで出店者数は100万店舗となりました。

2.BASE、STORESによるインスタントECの台頭

これまでも無料のカートシステムなどがありましたが、その後、BASE、STORESといった手軽にネットショップを作ることができ、決済サービスまでもついているインスタントECのサービスが展開されました。

従来、クレジットカードやコンビニ決済といった決済システムは、月額の費用が発生したり決済会社の審査を通す必要があり、出店者にとって大きな費用負担となっていましたが、決済システムまで無料、あるいは安価で標準装備されているインスタントECはネットショップ初心者にとって、非常に大きなアドバンテージとなりました。

また、無料で使えるデザインのテンプレートも同様です。

これまでネットショップ出店者にとって大きなイニシャルコスト(初期費用)の多くは、
20~30万円程度のショップレイアウトとデザインといった制作費でした。

これらの費用的な負担を大きく軽減するインスタントECは、ネットショップに新規参入する人たちの参入障壁を大きく下げ、新規出店者の大幅な増加に大きく貢献しました。

3.新型コロ助によるインターネットビジネスの新規参入

そして、2020年。新型コロ助の影響により、これまでリアル店舗のみで営業していた多くの飲食店やアパレルショップなどがインターネットでの販売を開始。

これにより、ネットショップの新規出店も大幅に増えたと言われています。

これら3つの理由により、今では日本全国で270万以上のネットショップが存在することとなり、今日の血で血を洗うような激しい競争が起こることとなりました。

 

売れないネットショップが激増して大喜びの異常な業界

270万店舗もあるネットショップ業界ですが、みんなが利益を出して儲かっていればこんなに素敵なことはありません。

しかし、やはり現状はそうでもありません。

楽天市場では、月商300万円以下のショップが全体の86%と言われています。

月商300万円を多いとみるか少ないとみるかは人それぞれですが、少なくとも月商300万円以上を売り上げているショップは全体の14%のみ。

しかも、毎年売上ランクインに入るようなショップは、圧倒的な商品数を確保できる資本力を持ったショップや、中には楽天本体が出店しているショップもあり、自作自演感がすごい(笑)。

やはり、いかに大手ECポータルに出店したと言っても、そこで売上を上げるにはいかに高い壁があるかがわかります。

また、個人的な感覚としては、新規出店者の多くは1年以内に撤退、解約していることが多いと思います。

ネットショップはみんな苦戦しています。

270万店舗も増えてネットショップ業界が盛り上がってきた一方で、末端のショップは今日生き残るのも必至なわけです。

みんなネットショップに夢をもって挑戦したにもかかわらず、多くが1年くらいで撤退しているこの現状の裏で、喜んでいるのは出店料や広告料で潤っている大手ECポータルやインスタントECといったECサービス提供者だけではないでしょうか。

 

ネットショップ業界のまとめ

ここまでお話したように、異常なまでの参入者の多さを誇るネットショップ業界は、出店者の数に比例して『出店すれば必ず成功する!』と思われる方もいるかもしれませんが、実態は必ずしもそうではありません。

もちろん、出店したい人はこういったネットショップの業界の構造を知ることなく出店している人がほとんどだと思いますが、彼らに『なぜ、ネットショップに出店したのか?』という理由を聞いた時、この業界に一段と深い闇があることがわかりました。

そこで次回は、さらにネットショップ業界を深掘りして一層深い闇について解説していきたいと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

【引用】ヘッダー画像 ECClub EC業界カオスマップ 

 

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【ネットショップ業界の闇と光 2】売れないネットショップの課題と対策

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2021年8月14日
日本のネットショップ業界におけるネットショップの数

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